毎日、完璧であろうとして
すり減っていないだろうか?
均一なデジタルの文字が
溢れる現代において、
日本語の「トメ・ハネ・ハライ」という
美しい呼吸を、これほどまでに生々しく、
豊かに表現できる万年筆を、
僕は他に知らない。
日本の文字を書くためだけに
計算し尽くされた、
独自の「S字のペン先」を持つ万年筆、
PILOT「エラボー(Elabo)」。
なぜこの万年筆の「微かなしなり」が、
ただの筆記具を超えて、
折れそうな大人の心を支える
相棒になり得るのか。
元・家具設計士の視点から、
その構造の秘密と、
僕自身のリアルな使用感とともに
紐解いていきたい。
アルファベットの道具が、日本の「呼吸」と出会うまで
万年筆という筆記具は、
18世紀末から19世紀にかけて
ヨーロッパで生まれた。
万年筆の図鑑という本には
下記のように書かれている。
“1780年サミュエル・ハリスンが
薄い鉄板を筒状に丸めて
合わせ目を切り割りとして利用した
鋼鉄ペンを製作”
これが、万年筆の起源とされている。
その後、
ヨーロッパで発展した万年筆は、
基本的にアルファベットを
書くための道具として進化してきた。
アルファベットの筆記体を
思い浮かべてほしい。
文字と文字が滑らかに繋がり、
流れるような一本の線として
紙の上を走っていく。
この「連続した滑らかな線」を
書くために、
万年筆は最適化されてきた。
そのため、万年筆のペン先は、
均一な太さの線を、常に変わらずに出すよう、
設計されていたと考えられる。
紙に置く強さが変わっても、
書く速さが変わっても、
線の太さは、あまり変わらない。
これは、アルファベットを書く上では、
極めて理にかなった設計だった。
もちろん、カリグラフィーの世界には、
ペン先を平らに削った
「スタブニブ」によって、
縦線と横線で太さを変える表現方法もある。
しかし、それは
ペン先の角度と移動方向によって生まれる
太さの違いであり、
筆圧の変化によって
線の強弱を生み出す設計とは、
根本的に異なる思想だ。
現代の主流である欧州メーカーの万年筆も、
この延長線上にある。
ペン先は比較的硬めに設計され、
書き手が一定の角度で滑らせている限り、
線の太さは均一に保たれる。
その万年筆が、
明治期に日本に入ってきた。
そして、日本のメーカーは、
すぐにある問題に直面することになる。
「日本語が、うまく書けない」
という問題だ。
日本語、特に漢字は、
アルファベットとは全く異なる構造を持っている
日本語の文字には、
「強弱」と「呼吸」がある。
「トメ」「ハネ」「ハライ」——
線の終わりに、
力をぐっと込めて止める。
そこから、
跳ね上げるように、紙から離れる。
あるいは、
流れるように、紙の上を滑らせて、
ふっと消えていく。
一筆の中に、
始まりと、流れと、終わりがある。
そして、その三つの段階には、
それぞれ違う「力の強さ」が、
込められている。
これを、
線の太さの変化で表現できなければ——
日本語の文字は、
無機質な記号の羅列になってしまう。
つまり、日本語を書くために
万年筆を使いこなすためには、
欧米のアルファベット用に作られた設計を、
日本語用に最適化する必要があった。
「筆圧の変化を、線幅の変化に変える」——
日本独自のこの難しい課題に対する、
ひとつの究極の答え。
それが、今からご紹介する
PILOTの 「エラボー(Elabo)」 だ。
到着と開封——日常に「聖域の扉」が届く瞬間
注文してから、数日後。
宅配便の小さな箱を開けると、
その中に、もう一つ、
フィルムに包まれた白い箱。
そして、その白い筒状の外箱には、
品の良い濃いブルーの内箱が、
静かに収まっていた。
深く沈んだ夜の海のような、
紺色のグラデーション。
箱の片隅に、控えめに印字された
「PILOT」のロゴ。
——これだけで、もう、
ただの「筆記具」ではないことが、
伝わってくる。
その内箱を、ゆっくりと開ける。
内側には、白い起毛素材の上に、
エラボーが、静かに横たわっている。
その上には、
「International Warranty Card」
——国際保証書——が、
丁寧に添えられている。
「この一本は、世界中どこへ持って行っても、
品質は保証されています」
というメーカーの自信が、
その一枚の紙に、込められている。
ここで、深く息を吸って、
エラボー本体を、そっと手に取ってみた。
やはり、軽い。
エラボーには
金属軸と樹脂軸の2タイプあるが、
今回は樹脂軸を購入した。
軽さを求めたからだ。
PILOTのホームページには、
18gと書いてあったが、ほぼその重さだった。
そして、キャップを取ると、約9g。
これは、ボールペンのSARASA(約10g)より軽い。
このことは、
万年筆の重厚なイメージから来る、
重いものという印象を根底から覆した。
この軽さなら、
いくらでもスラスラと書けそうだ。
——たったこれだけのことで、
なぜか、心の中に、静かな高揚感が広がっていく。
これは、子供じみた興奮ではない。
長い一日の終わりに、
ようやく「自分のためだけの時間」が始まる——
これからそういう時間が持てるのだという、
大人の、静かな喜びだ。
今、手元には、聖域の扉を開ける、
ひとつの鍵が、確かに届いた。
そう感じた。
準備の思想——あえて「カートリッジ」を選ぶ、摩擦ゼロの合理性
エラボーの内箱には、
本体のほかに、もうひとつ、
大切な付属品が入っている。
(本体に装着されている)
「コンバーター」——
インクをボトルから吸入するための、
専用の器具だ。
万年筆愛好家の世界では、
ボトルから直接インクを吸い上げる、この方式が、
もっとも「本格的」とされている。
インクの色も自由に選べるし、
コスト的にも経済的だ。
しかし——
凛筆では、あえて
「カートリッジ式」を推奨している。
理由を、お話ししたい。
長い一日を終え、
ようやく家に帰り着いた、
夜の自分のことを、想像してほしい。
会議、決断、対応、報告——
日中、無数の「判断」を繰り返してきて、
あなたの意志の力は、
もう、ほとんど残っていない。
そんな夜に、
机に向かって
万年筆を取りインクが切れていたら——
そこから、「インクを吸入する」という、
もうひとつの作業が始まってしまう。
どうだろうか?
・ボトルを開ける。
・ペン先をインクに浸す。
コンバーターを慎重に回して、
・インクを吸い上げる。
・ペン先を、布で拭く。
・ボトルの蓋を、閉める。
——疲れた夜には、
これだけの工程が、
「もうやめておこうか」という、
小さな逃げ道を、
たくさん作ってしまう。
忙しい僕たちには、
夜に15分しか
自分の時間を取れないこともある。
その夜の15分という、
自分だけの聖域。
そこに、
できる限りスムーズに入って行きたい。
・ペン先を、出す
(カートリッジは、すでに装填されている)
・すぐ、書ける
——この「摩擦ゼロ」の状態が、
疲れた夜の自分を迷わせない。
例えインクが切れていたとしても、
空のカートリッジを取り外して
新しいカートリッジを装着すればいい。
慣れれば、10秒程度だろう。
何も、ボトル吸入の楽しさを
否定するつもりはない。
しかしそれは、休日の朝など、
心に余裕のある時間に、
ゆっくり味わえばいい。
日々の聖域の入り口は、
できる限り軽く、
できる限り滑らかに、設計しておく。
これが、長く長く、
自分のための時間を続けていくための、
大人の知恵だと、僕は思っている。
そして、エラボーは、
ありがたいことにカートリッジ(黒色)も
付属されている。
購入時には、
コンバーターが装着されているので、
そのコンバーターを抜いて、
カートリッジを挿せば、
すぐに書くことができる。
ただ、僕はブルーブラックのインクが好きなので、
手持ちのブルーブラックのカートリッジを挿入したのだが。
エラボーの導入は、
カートリッジ式を強く推奨する。
夜の聖域の扉は、
できる限り軽く設計しておくことが、
長く続けるための大人の知恵だ。
構造の秘密——元・家具設計士が紐解く、「S字の板バネ」
ここから、少し、
技術的な話をさせてほしい。
エラボーが、なぜ、
日本語の「呼吸」を再現できるのか。
その秘密は、
ペン先(ニブ)の形状に隠されている。
一般的な万年筆のペン先も、
平らな板バネの原理を使っている。
紙にペン先を押し付けると、
ほんのわずかに、板がたわむ。
力を抜けば、
その板は元の形にスッと戻る。
この「わずかなたわみ」があるからこそ、
万年筆は、筆圧によって
線の表情を変えられる。
強く押せば太く、優しく流せば細く——
これは、ボールペンなどの硬筆では
表現することが難しい、
万年筆そのものの魅力だ。
ただし、その「わずかなたわみ」は、
もともと、欧米のアルファベット文字に向けて、
最適化された結果でもある。
欧米では、万年筆は、
もっぱら日々の手紙や業務文書のための
道具として普及した。
そうした日常筆記では、
線幅が大きく変動するよりも、
安定した線で書き続けられるほうが、
扱いやすい。
だから、伝統的な万年筆のペン先は、
ほどよい範囲のたわみで踏みとどまるよう、
設計されてきた。
しかし、日本語には、
ひとつの大きな特徴がある。
それは、日常的に書く文字であっても、
「トメ・ハネ・ハライ」という、
明確な力の強弱が、
一筆の中に組み込まれているということ。
日常筆記そのものが、
より深いしなりを、
ペン先に要求してくる。
欧米標準の「ほどよいたわみ」では、
この日本語特有の呼吸を、
十分には表現しきれない。
ここに、エラボーが、
欧米の万年筆と一線を画す、
構造的な工夫がある。
エラボーのペン先は、平らではない。
側面から見ると、ペン先全体が、
ゆるやかに「S字(山なり)」に湾曲している。
これが、エラボー最大の構造的特徴だ。
実は、僕は前職で、
家具の設計に携わっていた。
そして、家具の世界には、
「成形合板」という、よく知られた技術がある。
薄い板に接着剤を塗布し、
何枚も重ね合わせ、
機械で湾曲させながら、固める。
成形合板の椅子と言えば、
アンネ・ヤコブセンのセブンチェアがある。
不朽の名作と言えるこの椅子を、
僕は長年も愛用してる。
あの座面から背もたれにかけて、
3次曲線のカーブを描く構造は、
成形合板でしかなしえない。
なぜ、わざわざ板を曲げるのか。
理由の一つは、
人の身体にフィットさせるため。
無垢の木材から
体にフィットさせるような湾曲を作るには、
曲木という技術を使うか
厚い板を削り出すしかない。
1点ものの家具を作るのなら、
それでも構わない。
特に厚い板を削り出すのは
材料を多く使うし、大変な作業だ。
そのため、量産するには、
やはり成形合板の技術を使うことは合理的だ。
そして、もう一つの理由は、
平らな板よりも、
湾曲した成形合板のほうが、深くたわみ、
そして、強く元に戻ろうとするからだ。
人が、椅子の座面や背もたれに、
ぐっと体を預ける。
その際、当然ながら
人を支えるだけの強度が求められる。
背もたれにもたれかかっても、
簡単には壊れない構造にする必要があるからだ。
そのためには、
座面と背もたれをつなぐ部材を
強固にして、
容易には動かないようにしなければならない。
しかし、背もたれにもたれかかった時に
全く動かないと、
座り心地が良くない。
座り心地を良くするためには、
クッション性を持たせる必要がある。
その座り心地を担保するために、
ウレタンフォームなどのクッション材で
補うこともある。
一方、座面と背もたれが
一体となっている成形合板の椅子は、
力を加えるとしなやかにたわむ。
そして、力を抜くと強い復元力で元の形に戻る。
そのことで、
ウレタンフォームなどがなくても
一定のクッション性を得ることができる。
そして、その薄さにもかかわらず、
強度も問題ない。
この「深いたわみ」と「強い復元力」こそが、
座り心地の良さを、生み出している。
また、3次曲面が身体を、
優しく受け止めながら、
確かな支えを感じさせてくれる。
エラボーのペン先で起きていることは、
これと似ている。
ペン先がS字に湾曲しているため——
あなたが、ぐっと筆圧をかけた瞬間、
ペン先は、深くたわむ。
線は、太く、力強く、紙に乗る。
筆圧を、ふっと抜いた瞬間、
ペン先は、強い復元力で、元の形に戻る。
線は、すっと、細く、軽やかに、流れていく。
「トメ」では、深くたわみ、太く沈み込む。
「ハネ」では、復元力が、跳ね上げる動きを助ける。
「ハライ」では、たわみが、流れるように、
緩やかに減衰していく。
——日本語の「呼吸」を、
ペン先の湾曲が忠実に翻訳してくれる。
これが、エラボーが、世界に誇る、
機能を追求した構造の美しさだ。
▼▼▼店主加筆・修正エリア▼▼▼
日常に寄り添う、「1ミリのしなり」と、意匠
エラボーをご紹介するときに、
よく耳にする言葉がある。
「エラボーは、
まるで筆(筆ペン)のような書き心地」
確かに
「まるで筆のように書ける万年筆」というのが、
エラボーの目指すところであった。
——正直に、お伝えしたい。
そこまで劇的な差は、ない。
筆ペンのように、
線幅を2倍、3倍と
変化させることができるわけではない。
力をぐっと込めれば、確かに、線は太くなる。
力を抜けば、線は、ふっと細くなる。
しかし、その差は、
一瞬で「おお、変わった!」と分かるほどの、
大きなものではない。
むしろ——「1ミリのしなり」、
とでも呼ぶべき、微かな柔らかさだ。
ただ、その微かな柔らかさがちょうど良い。
初心者にとって、
字幅が変わりすぎるとかえって
書きにくいと感じるからだ。
万年筆自体で書き慣れていない方にとっては、
たとえ「1ミリのしなり」でも
書くづらさはあるだろう。
しかし、使っていくうちに
徐々にそのたわみ具合に慣れてくる。
そして、書くことが心地よく感じてくるはずだ。
僕は、今回ペン先の太さ(字幅)に「SF」を選んだ。
エラボーには、ペン先の太さが細い方から
「SEF」「SF」「SM」「SB」の4種類ある。
そのうちの2番目に細いペン先だ。
僕は、細いペン先が好みだ。
ただ、細すぎると、
書いた時にカリカリ感がある。
そのカリカリ感が好きだ
という方もいるのかもしれないが、
僕は少し気になってしまう。
なので、「SF」を選んで正解だった。
今回選定した「SF」は、
書き心地がとても滑らかだ。
それでいて、線幅は十分細い。
僕は、このエラボーを、
美しい文字を書くために購入した。
日本語を書くために
開発された万年筆なのだから、
やはり、その能力を存分に味わうことにしたい。
実際に書いてみると、
1センチ角の枠に画数の多い文字を書いても、
美くしく見えるほどの線の細さ。
それでいて、カリカリ感はほとんどなく、
滑らかな書き心地。
そして、わずかな線幅の変化。
そのことが、
日本語の文字を書くことの
心地良さを与えてくれる。
今までわずかな字幅の変化と書いてきたが、
それは筆と比べてのことだ。
一般的な万年筆と比べると、
その変化の違いがわかる。
エラボーは、筆圧を強めて書くことで、
字幅に変化をもたらすことができるのだ。
万年筆というと、
筆圧が強くなくても書けるイメージがある。
確かにそうだ。
しかし逆に、筆圧を上げて書いてしまうと、
ペン先の変形や破損、インク漏れ、紙の破れなどの
トラブルの原因になる。
そのため、油性ボールペンの筆圧に慣れている方が、
万年筆を扱う時、注意が必要だ。
しかし、エラボーは、
一般的な万年筆と比べると、
筆圧を上げても大丈夫だ。
それは、ニブの湾曲のおかげで、
強度が保たれている。
そのため、ある程度筆圧を上げて書いても
変形や破損はしにく。
ボールペンの筆圧に慣れている初心者さんが、
万年筆を使うと、
ニブのトラブルの原因になることはよくあるようだ。
そういったことから、
エラボーは初心者にもってこいなのかもしれない。
しかし、それでも限界がある。
適度な筆圧に慣れておかないと、
いくらエラボーのニブは強度があるからといって、
破損の原因になる。
そこで、書いてみるとこうだ
結論としては、
筆(筆ぺん)のようなか着心地というのは、
少し大袈裟だ。
一般的な細字でニブの素材が金の万年筆よりは、
滑らかな書き心地と表現すればいいだろか。
しかし、他の万年筆よりも
筆圧を上げて書くことで、
線の強弱が表現できる。
また、ニブの強い反発力により、
ハネなども表現しやすい。
この反発力は、
筆にはない万年筆特有のものだろう。
そのことにより、万年筆でありながら、
筆で書いた文字に近い表現を
可能にしていると感じた。
そのわずかな力の入れ具合で、
線の表現が変わり、
文字に「揺らぎ」を与えてくれる。
——この、ペン先と紙の間に生まれる、
微かな「揺らぎ」。
完璧に均一ではない、
ほんのわずかな表情の差。
それが、日本語の文字を、
ただの記号ではなく、
生きた手の跡に変えてくれる。
機械印字されたフォントには、
決して宿らない温度。
エラボーで書いた一文字一文字に、
その微かな温度が、確かに残るのだ。
そして、もうひとつ、
お伝えしておきたいデザインがある。
それは、クリップの形状だ。
エラボーのキャップを、よく見てほしい。
クリップが直線的な板状ではなく、
緩やかな湾曲を、描いている。
このカーブが、何のためにあるか——
それは、スーツの内ポケットに挿した時に、
明らかになると感じた。
実際、スーツの内ポケットに、
エラボーを入れてみた。
スーツの襟を少し引っ張りながら、
エラボーを内ポケットに刺してみた。
布地に、引っ掛かることなく、
滑らかに、スッと収まる。
そして、収まったあとも、
ポケットの内側で、心地よく安定する。
体に当たって違和感を感じることもない。
そして、ポケットに収まった時に、
強く主張することなく邪魔にならない。
それは、クリップの先端の角が
面取りされているからだ。
正面から見ると
三角形になっているこの形状。
これは、ただ意匠や飾りではない。
角が体に当たらないようにする設計なのだ。
スーツの内ポケットに入れた際には、
角が体に当たらないような配慮として機能する。
しかし、それだけではなく、
キャップの先端に角張った部分があると、
何かと引っ掛かる可能性がある。
PILOTのHPには、このクリップの形状を
「ゆるやかなカーブを描き、
優雅さを演出しています。」
と表現している。
しかし、僕は、上記の意図をかなえるための
設計(配慮)だと感じ取った。
これは、ビジネスの場で万年筆を使う大人のために、
丁寧に考えられた、機能美だ。
スーツの内ポケットからサッとエラボーを取り出す。
この所作が、似合うようになる年齢に、
僕たちは、来ている。
▲▲▲ここまで▲▲▲
結び——あなたの「揺らぎ」を、肯定する道具
ここまで、エラボーという万年筆について、
構造の話、思想の話、所作の話を、お伝えしてきた。
最後に、ひとつだけ、心の話をして、終わりたい。
エラボーが作り出す、線の太さの「揺らぎ」。
それは、ただの機能ではない、
と僕は思っている。
完璧であろうとして、
すり減ってきたあなたへの——
「揺らいでもいいんだよ」という、
静かなメッセージだ。
会社では、毎日、完璧を求められる。
失敗は許されない。
迷っているところを見せれば、
評価が下がる。
感情を出せば、
扱いにくい人だと思われる。
そうやって、長い年月、
自分の揺らぎを、押し殺してきた。
しかし、その「押し殺された揺らぎ」が、
行き場を失い、心の奥で、
少しずつ毒に変わっていく。
それが、今のあなたの、
見えない疲労感の正体ではないだろうか。
夜、家族が寝静まった、
誰もいないリビング。
エラボーを手に取り、ノートを開く。
ペン先を、出す。
紙の上で、線が、微かに、
太くなったり、細くなったりする。
——その小さな「揺らぎ」を、見つめてほしい。
それは、今日のあなたの、心の揺らぎそのものだ。
完璧ではない。
均一でもない。
しかし、確かに、生きている、
人間の手の動きが、そこに刻まれている。
均一なデジタル文字が、
世界を埋め尽くしていく時代に。
AIが、完璧な文章を、瞬時に生み出す時代に。
「揺らぐこと」を、許してくれる道具を、
ひとつ、手元に置いてみてほしい。
不完全な自分を、責めるのではなく、
肯定する。
人生の後半を、もう一度、
自分の手で、丁寧に書き直していく。
——エラボーは、そういう旅の伴走者として、
これ以上ない一本だと、僕は信じている。
少なくとも、僕はそうしている。
【■ボックス開始】 PILOT エラボー(Elabo)のおすすめポイント ・日本語の「トメ・ハネ・ハライ」を再現する、S字湾曲のペン先 ・1ミリの微かなしなりが、日常の文字に、確かな表情を生む ・湾曲したクリップが、スーツの胸ポケットに、滑らかに収まる ・国際保証書付き。世界中で品質が保証される、一生モノの道具 ・凛筆では、夜の聖域への入り口を軽くするため、カートリッジ式を推奨 【■ボックス終了】
・日本語の「トメ・ハネ・ハライ」を再現する、
S字湾曲のペン先
・1ミリの微かなしなりが、
日常の文字に、確かな表情を生む
・湾曲したクリップが、
スーツの胸ポケットに、滑らかに収まる
・国際保証書付き。
世界中で品質が保証される、一生モノの道具
・凛筆では、夜の聖域への入り口を軽くするため、
カートリッジ式を推奨
エラボーは、
完璧であろうとして疲れたあなたの
「揺らぎ」を、肯定してくれる一本だ。
人生の後半を、誰かのためだけでなく、
もう一度、自分自身のために、
丁寧に書き直していく——
そんな決意を、ささやかに、
しかし確かに、支えてくれる道具を、
お求めの方へ。
凛筆では、PILOTエラボーを、
心を込めて、お届けしています。
商品の詳細は、こちらの商品ページからご覧いただけます。

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